レポート

新県美デザインワークショップvol.3:隈さんと歩いてみよう

2024年11月30日(土)、福岡武道館にて「新県美デザインワークショップvol.3:隈さんと歩いてみよう」が開催されました。

会場となった福岡武道館は、2029年にまさしく新県美が建設される予定地。そんな会場で開催されるワークショップということもあり、第3回目となる今回は、これまでにも増して贅沢なプログラムに。

なんと新県美の設計者である隈研吾さん&同建築都市設計事務所の皆さんと、実際の建設予定地を解説付きで一緒に歩いて回ることが出来る回遊ツアーに加え、ヴァーチャル・リアリティ技術を使ったVR体験によって、未来の新県美を現地でいち早く仮想体験できるプログラムも準備されました。

今回のワークショップには募集定員100名に対しなんと300名近くもの応募が県内外から集まり、約3倍もの倍率のなかから当選の幸運を得た県美ラバーの皆さんが当日ご参加されました。

開場時間を迎えると、年齢も職業も異なる多様な参加者が続々と集い始めます。

その後、定刻を迎え開幕。まずは福岡県人づくり・県民生活部より浦田部長のご挨拶。未来の新県美をいち早く体験できるよう趣向を凝らした今回のワークショップをぜひ存分に楽しんでもらいたい、と参加者へメッセージをお届けされました。

そしていよいよ新県美の設計者である隈研吾さんが登壇です。

参加者の皆さんへの簡単なご挨拶に続けて、「これまで色んな場所で建築を手掛けてきたが、今回のように参加者と一緒に歩いて回るようなワークショップはかなり珍しい。さらに、VR技術を使った新建築の仮想体験に至っては、世界中でもまだそれほど前例のない取組みではないか」と今回のワークショップに期待を寄せたコメントも。「良い天気にも恵まれたので、今日は皆さんと一緒に楽しめたらと思います」とお話しされました。

そしてここから、まずは隈さんより新県美の設計についての進捗を報告していただく20分程度のプレゼンテーションがスタート。

アーバンスリット、メディアヴォイド、展示室など今回の新県美の核となるプランをはじめ、大濠公園との連結など、この1年間の基本設計を経てさらに進化した様々なポイントを順番に紹介いただきました。なかには、2023年から開催を重ねてきたこのデザインワークショップの場で県民の方から寄せられたご意見が、なんと実際のプランに反映された設計も!

隈さんによるプレゼンテーションが済んだ後には、9つのグループに分かれて参加者同士のご挨拶。聞いたばかりの最新の建築プランへの感想も交えながら、10分間程度の対話と交流の時間が展開されました。

会場の空気がすっかりほぐれてきたところで、いよいよ現地を歩いて巡る回遊タイムへ。9つのグループが、順番に「武道館・内」「武道館・外」「大濠公園」「日本庭園」という4つの案内ポイントへと出発します。各スポットでは、隈さんや隈事務所スタッフの方々が、未来の新県美のようすをVR体験も交えて解説いただきます。

それでは引率スタッフにしたがって、出発進行!

【武道館・内】

【武道館・外】

【日本庭園】

【大濠公園】

参加された県民の皆さんが、それぞれのスポットで体験できるVRや手元資料を参考にしながら「この場所から、こんな風に美術館が見えるようになるんですね」「ここから公園まで通り抜けられる大きな通路が出来るのかァ」など、体感を伴って未来の新県美を想像し始めているようすが印象的でした。

そしてまた、参加者の皆さんが隈さんと直接対話を交わし、新県美について率直な疑問や期待を交換し合う和やかな時間も特別なものになっていました。なかには、これから建築の道を志すという10代の青年が、隈さんとまさかの直接対話の機会を得て、ガチガチに緊張しつつも「忘れられない体験になりました!」と喜ぶ場面も。

これまでのワークショップで隈さんが度々強調されてきたように、新県美は建物が出来上がるより以前の、こうした活動の時点から「もう始まっている」のです。この場に集まった参加者同士が互いに目を輝かせながら、未来の新県美への想いを語らう様子を見て、そのことをいっそう強く実感した一日となりました。

新県美完成に向けて今後もワークショップは、引き続き開催を予定しています。
どうぞご期待ください。

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11月30日(土曜日)、福岡武道館にて「新県美デザインワークショップvol.3~隈さんと歩いてみよう~」を開催しました。

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11月30日(土曜日)、福岡武道館にて「新県美デザインワークショップvol.3~隈さんと歩いてみよう~」を開催しました。