レポート

新県美デザインワークショップvol.2~隈さんと考えよう~【中編】(2/3)

新県美デザインワークショップvol.2~隈さんと考えよう~【前編】からの続き

前半の隈さんによるプレゼンテーションを終え、後半は来場者の皆さんと一緒に新県美を考えるグループワークに突入です。まずは司会の三好さんから、ここから取り組む内容が説明されます。

【グループワーク】
会場前方で5つのグループに分かれた参加者(30名)は、各グループに加わった隈研吾事務所のスタッフとともにディスカッションを進め、その後チームごとに発表。議論の時間は40分。ディスカッションのテーマは
グループ A, B:メディアヴォイドの活用方法
グループ C, D, E:レストラン、ショップを含むアーバンスリットの活用方法

【一般参加者】
後席の一般参加者は、入場時に配布した記入用紙「隈さんにとことん聞いてみよう」の各質問事項に沿って回答や意見をふせん紙に記入し、会場前方のパネルに貼り付けて提出。場内に設置した最新の模型も順番に観覧しながら、イメージを膨らませる。

そして、会場全員による40分間のシンキングタイムがスタートです!

40分間みっちり対話と思考が交わされる熱い時間!どなたも良い顔をしていらっしゃいます。そしていよいよここからは、隈さんに向けての発表タイムです。


三好 ということで、まずは皆さん40分間のシンキングタイム、本当におつかれさまでした! さて、ここからのお時間は皆さんに考えていただいたものを順番にご発表いただきます。まずはメディアヴォイドの活用法について考えたグループA・Bから順番にご発表をお願いします。

※以下各グループの発表内容のダイジェストと、それに対する隈さんの応答をご紹介します。

グループA

  • ディスカッションの結果、主に5つの意見となった。
  • 1つ目は「周辺環境との関係性」。すぐ隣にある福岡市美術館との違いをはっきりさせること。
  • 2つ目は「展示のイメージ」。新県美は隣に日本庭園がある。市美との差別化という点からも、例えば新県美では現代アートを中心に展示するなど、対比を明確にする意識をしてみたら面白いのではないか。
  • 3つ目は「建築に対する意見」。福岡は暑いので、ガラスの天井は暑くないのか? キッズスペースはガラスじゃないほうが良いのでは?という意見も。
  • 4つ目は「建築空間のイメージ」。和のテイストを出してみたらどうか。畳など。
  • 5つ目は「イベント対応」。美術館のキャラクターバスを走らせたり、オーケストラの演奏会、季節感を取り入れた展示を企画したりするのはどうか。
  • 子どもが来られる空間が重要。騒いでも問題のない空間や、出来るだけ無料で入れる場所をつくる。子どもが集中出来るような展示も良いのではないかという意見も。メディアヴォイドを中心として、このような企画も展開できると良さそう。

 色々面白い意見がありました。特に畳というのは、あんまり考えたことがありませんでしたが、面白いかもしれない。畳は敷きっぱなしではなく、運んだり、仕舞ったり出来る良さがあるから。それに、メディアスリットのスペースも畳の小上がりみたいになっていると、ちょっと居酒屋みたいで良いかもしれない。畳から大濠公園を眺めて、ほっこり出来たりして。……小上がり、良いなぁ。

三好 たしかに、フレキシブルに出して仕舞えるくつろぎの装置としての畳って、良さそうですね。また、このグループでは隣の福岡市美術館との違いをどう出していくかという点にも触れていました。隈さんは、当初ご提案時からの構想も含め、両館の違いをどのように意識されていますか?

 市美との違いはやっぱり、庭との一体感という点ですね。市美は、建築された当時のトレンドからも、それ自体で完結している造りなんです。だけど今は「ひらく」建築の時代。今回の新県美の、池側にも街側にもひらいていく造りは一つの大きな特徴だし、そこを活かしたいなと思いますね。


グループB

  • それぞれのアイデアを建物の図面に落とし込んだ。
  • まず、色んなアイデアを出した。広い空間で、子どもたちにはどのようにアートを体験してもらえるか。キッズスペースにはちょっと小高い山があったほうが良いのではないか。結婚式ができるようにしたら面白いんじゃないか、など。そういうアイデアたちを場所に分けて落とし込み、3つのキーワードで分類した。
  • 1つ目が「ちょっとやんちゃな、24時間県美」。せっかく良い場所にある美術館なので、天体観測やナイトミュージアムが開催出来ると良いのでは。また天井が開いているので、時間ごとの移ろいを感じられたり、それをプロジェクションマッピングで効果的に演出したり。また、「やんちゃさ」も福岡らしい魅力。ちょっとポップなアートだったり、24時間楽しめるようにしたりして、新しい県美らしさを打ち出すのも良いのでは。
  • 2つ目は「ランドスケープとのつながり」。日本庭園が美術館のなかに入り込み、美術館も日本庭園へ溶け出すような、相互の関係があると素敵。また、舞鶴公園や周辺区画との動線やつながりも。このエリアで丸一日楽しめる周遊性があると良い。そしてメディアヴォイドの展示がランドスケープのなかへ溶け出すような発想。展示室だけでなくその要素が美術館の中まで散りばめられていくのも良さそう。
  • 3つ目が「アート屋台」。フレキシビリティというキーワードもあったが、屋台ほどフレキシビリティのあるものはない。屋台を作ってマルシェをしたり、ミニ個展をしたり。市民の中には、美術館をまるまる一個貸し切ってまで自分の個展は出来なくとも、屋台1台分の個展なら出来るという人はいるかもしれない。「屋台」を基本の単位として、お菓子を売ったり、ショップにしたり、個展をしてみたりすると、それは施設内のメディアスリットにも展開したり、ミュージアムショップとの相性も良いのではないか。キーワードとして「動的な美術館」というのも良さそう。
  • これら3つをまとめたグループBの提案は、新県美が「参加型美術館、重ねられ続ける美術館」になれば良いなと考えた。

 夜の使い方、面白いなぁ。やっぱり夜。「福岡らしい、やんちゃな美術館」て、ちょっと楽しそうですよね。毎晩でなくとも、夜遅くまでやっている日や、夜向きのイベントなどを考えたり、そういうスペースを最初から用意しておいたりするのも良いし、その延長として屋台を考えてみるのも面白そうです。

屋台ってやっぱり福岡の重要な文化的要素のひとつだから、それを実現できると福岡という街を有名にすることにも繋がりそう。屋台というキーワードからは、色んなアイデアが浮かんできますよね。屋台が公園の池のウォーターフロントや、街の方にもせり出して、屋台を通じて美術館が周辺にまでにじみ出ていくっていうのも面白いと思った。良いヒントでしたね。

三好 夜の時間帯の活用を考えることは、近年のまちづくりなどでも注目される「ナイトタイムエコノミー」(夜間帯のアクティビティを仕込むことで、宿泊までを巻き込んだ都市の体験価値や経済効果の向上も期待できる)というポイントにも繋がっていきそうです。

 池の中にも屋台が入っちゃって「水陸両用屋台」なんてね。県の人には怒られちゃうかもしれないけどさ(笑)。

三好 それは間違いなく話題になりますね(笑)。
さて、続いてここからはグループC・D・Eの発表です。こちらは「レストラン・ショップを含むアーバンスリットの活用方法」を中心に考えていただきました。それでは順にお願いします。


グループC

  • アーバンスリットについて、大きく3つのポイントにまとめた。
  • 1つ目は「アーバンスリットの空間の有効活用」。子どもが遊べる広い空間として利用するのはどうか。あるいはここが24時間通り抜けられることを活かす意味でも、美術館で何が行われているかがいつでもわかるガラス通りのアーケードとするのも良い。また、大濠公園には犬を散歩させている人も多いため、ワンちゃんと一緒に通れるようにしたい、という意見も。
  • 2つ目は「屋台」。夜は暗くなる美術館周りを明るくするためにも屋台は有効。ご飯まで食べられると良い。美術館のイメージを壊さない、隈さんデザインによる屋台が良さそう。
  • 3つ目は「橋」。僕は大濠中学校に通っているが、現状では横断歩道も少なく通いづらい動線になっているものを、思わず通りたくなるような橋を作れたら良いのではないか。子どもが渡りたくなる橋や、螺旋らせん階段にしてバリアフリーの橋、自転車や車椅子でも通れるような橋など。六本松―大濠中学・高校―美術館―大濠公園と一連をつなぐ橋やデッキがあったら良いなという意見が出た。

 実は、橋は僕らも今考えているところなんです。新県美では、国体道路から通り抜けた先が日本庭園まで伸びていく想定ですが、どうしたらこの日本庭園までの動線を作ることができるか。普通に遊歩道にしちゃうとあんまり面白くないから、ちょっと橋っぽい感じ——グループBの発表にも絡むんだけど、両方が干渉し合って会話が成立してる、みたいなデザインでいけないかな、と。ちょうどこれから実施設計に向けて考えてみようと思っていたところだったから、橋のことを指摘されて、ちょっと見抜かれちゃったなと驚きました。

あと面白いと思ったのは、色んなところに広がっていくという発想。具体的に橋をつくることに限らず、たとえば今の歩道の床に一部だけ美術館で使っている素材を配して、動線を示すような。そうすると街全体に美術館が広がっていく。全部その素材にするとお金がかかるけど、ちょっとだけポンポンとその素材を散りばめたり、あるいはサインだけでも。そうすると、実際に橋を作らなくても、「街とつながる美術館」というのを具体的に感じてもらえるんじゃないかな。すごく面白いと思った。

三好 ご提案の段階から周辺エリアとのつながりを強く志向されているので、どのように動線を引き込むかというのは、大きなポイントになりますね。それを大掛かりでなく、街中に素材を散りばめることで橋のように誘い込んでいくというのは、素敵なアイデアです。

 もし予算があるならその素材に、メディア的なデジタル技術を組み合わせて、美術館の案内とかも連動・掲出するとかも良いかもしれませんよね。スポンサー、誰かいないかな(笑)?

三好 (会場に向けて)どなたかいませんか(笑)? それにしても、橋というひとつのキーワードだけで、どんどんイメージが広がっていきますね。

 そうだよね。そうやって、デジタル展示みたいな装置が施設の外まで伸びていくと、美術館の案内の合間にその企業の広告も出せたりして。海外なんかではそういうかたちでの美術館へのスポンサー集めも上手くやっているよね。日本でも、今後そんな事例がどんどん出てきても良いんじゃないかなと思います。

三好 街中に新しいメディアが設置されて、メディアヴォイドも街の中まで広がっていくようなイメージ。面白いですね。グループC、良いご提案でした。


グループD

  • 「学び」「イベント・エンタメ」「建築と設備にまつわること」などたくさんの対話が重ねられたため、プレゼンも対話形式で行う。
  • イベント。ワインや立食パーティー、プチコンサートがレストランで実施出来ると良い。また、他チームと同様、このグループでも屋台という意見が出ていた。
  • 六本松側からの動線。護国神社の蚤の市や、改装された古民家に色んなお店が集まる通りもすぐそばにある。それらと自然に溶け込めるようなイベントが新しいお客さんを呼ぶのではないか。
  • 特に提案したいのは福岡市美術館とのコラボ。たとえばピカソの絵のうち、初期の作品を市美、後期の作品は新県美で展示するなど、美術館同士がつながり、回遊できるような作りが良いのでは、というアイデアも。

 レストランや美術館の使い方に関しては、これからの大きなテーマだと思う。前のグループの発表で結婚式というキーワードも出ていたけど、ニューヨークで一番大きなメトロポリタン美術館は、そういうイベント貸しの代表格みたいな美術館。驚くことに彼らは世界の名品が飾られた展示室だって貸し出して、立食パーティーなんかもやってしまう。もちろん展示品によって出来る出来ないもあると思いますが、僕は今後日本でもそういうやり方も考えてみて良いんじゃないかと思う。たとえば結婚式もそうだし、企業によるパーティーだってあり得るかもしれない。

いま、ブランドのポップアップ(イベント)をどう取り入れるか、というのも検討してみたいと思っている。最近はどのブランドも、お店やブティックよりもポップアップの収益が大きいんだって。面白い場所を借りて、そこでポップアップをやるとたくさん人が来てくれて、販売にも繋がる。日本はそういうポップアップへの対応が弱いと言われているけど、韓国なんかは今、ディオールにしてもルイ・ヴィトンにしても、その頻度がものすごいんだよね。そういうポップアップに使えるような美術館みたいなことも、考えてみて良いんじゃないかと思うんですよね。

三好 確かに海外では、企業の新商品がリリースされるタイミングや、ブランドのファッションショー、発信力のある人たちを招待するレセプションなどの場面で、美術館や文化施設が当たり前に活用されているのを見ますよね。

 そうそう。あとさっき、ペットの話を出してくれたグループもあったと思うんだけど、これも新県美の重要なテーマだね。文化庁は一番いやがる話だとは思うけど(笑)。というのも、これまでの美術館では「虫が来るから植物は植えない」「作品を守るために虫や動物は遠ざけるべし」というのが常識だったと思う。だけど、この美術館の1階は半分外の空間にもなるわけだから、少なくともそこはペットを連れて普通に通ることが出来る。これからはペットも人間生活にとってかなり重要なものになっていく時代になるから、この美術館で、ペットについての先進事例もつくれたら良いなと思う。

例えば、僕らがやった東京ミッドタウンのサントリー美術館は、美術館の入っている棟の1階にペットショップがあるんだよね。入り口は完全に違うけど、同じ建物の中にペット向けのトリマーがあって、すごく人気がある。ミッドタウンって、そういうライフスタイルの人が集まる場所だし、美術館の階下にそれがあるというのも面白い事例だと思う。それは一例だけど、新県美もある程度ペットが迎えられる美術館として考えてみるのも面白いんじゃないかな。大濠公園はペットを連れて来られる、人気の公園なわけだしね。

三好 今回の美術館の構想自体が、様々なレイヤーで街に「ひらいて」いくものだからなのか、今日の皆さんの発表からも、街やそこに生きる人々との関わりについての提案が多いようにも感じますね。


グループE

  • 新県美が身近なものになるために、地元の人間ならではの「こうなったら良いな」という想いをたくさん挙げてみた。
  • 1つ目は「アクセス」。高齢者や子どもも歩きやすい道や、犬を連れて通り抜けられる動線、ドッグランもあると良いなという意見。
  • 2つ目は「アーバンスリットと日本庭園のつながり」。ゆったりできるカフェ。ランナーも多い公園なので、スーパー銭湯のような汗を流せるところもあると良い。
  • 3つ目は「ショップ・レストラン」。夜は10時くらいまで、学校や仕事の後にも過ごせるような美術館になると良い。キッチンカーが出店したり、ショップでは九州の焼き物などが販売されていたりするのも良さそう。
  • 4つ目は「イベント」。通り抜けを活かして、パレードやライトアップイベント、禅やヨガもやれたら良いのでは。
  • いつも公園を通り抜けて六本松へ帰っている。六本松側から唐人町方面へ行くには公共交通機関のアクセスが無く、徒歩かシェアサイクルで行くしかない。例えば土日だけでも人力車や、有料でも小さな専用車などで繋げたら、高齢者でも地下鉄からの動線が良くなるのではないか。
  • 日本庭園をもっと開放的に。美術館とつながるからこそ、気軽にお茶を楽しめるような、今よりもっと入りやすく開放的な日本庭園になればという意見も出た。

 日本庭園の開放性っていうのは、プロポーザルの時からの大きなテーマ。やっぱり日本庭園は塀もあって、閉じた感じがするじゃないですか。管理の面からすると、あまりオープンにしてしまうと荒らされてしまうんじゃないかという懸念もあると思うけど、日本はそういうマナーがきちんとしている国でもあるから、もう少し開放出来ても良いんじゃないかと僕は願っています。

もう一つ面白かったのは、スーパー銭湯。さすがにこれを実際にやると面積の半分くらいが銭湯になっちゃうけど(笑)、例えばこの建物の中ではなく、他所の付帯施設と連動して、ランナー向けのシャワーブースみたいなものを考えてみるとかね。ランニングやヨガなど、大濠公園の「運動」という側面から美術館やアートとの連動を考えてみるのは面白いと思う。屋上の使い方として、ヨガなんかは僕もすごく気持ち良いものになると思っているし、そういうテーマともうまく連動できそう。だから、スーパー銭湯もシャワーもヨガも、全然荒唐無稽こうとうむけいじゃない。今の美術館にとっては、これまで分野外としてきたものとも積極的に連動して、取り込んでいくような発想は時代の流れにも合っているんじゃないかな。

三好 もちろん美術館はまず美術を見せる場所ではありますが、今回、公園の中に出来る美術館ということで、新たに浮かび上がってくる利用者像や、これまで美術館として取り扱ってこなかった切り口は確かにありそうですね。それらを展示のテーマとして取り込んでみたり、アクティビティとして導入してみたり。美術館ならではのエクササイズを新しい企画として考えてみられないかな、と。

 屋上でみんながアーティスティックなヨガをやったりとかね(笑)。

これまでの美術館がやってきた、作家や時代をテーマとするような通常の展覧会とは違う、新しいテーマから何が出来そうかを考えてみるのは面白いと思う。最近でも、ファッションにまつわる展覧会は「ディオール展」とか、すごく多いよね。そういうものがきっかけで、今まで美術館に来なかった観客が足を運ぶこともある。だからスポーツとの連動だってあり得ると思うし、これから企画の人たちにはぜひ考えてもらえたら嬉しいですね。

三好 また、発表には日本庭園のお話もありました。日本庭園については現在、庭園を囲んでいる塀を少し低めていくような計画になるんですか?

 そんな感じです。ここは名城くんからも補足いただきましょう。

名城 はい。今、日本庭園の塀はある程度、無くす方向です。料金についても有料ゾーンと、外からも見られる無料ゾーンといったかたちに出来ないかと絶賛協議中です。

三好 楽しみですね。先ほどのシンキングタイムのときにも、後席の方から「今後の日本庭園はどうなるの?」というご意見が出ていましたから、ここも注目度の高いポイントになりそうです。


というところで、グループA〜Eによる発表タイムは終了。ここから後席の一般参加の皆さんから寄せられた多くのご意見&ご質問に対する隈さんとのQ&Aが続きますが、それについては次のレポート記事【後編】にて。どうぞ引き続きお楽しみください!

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